文庫本カバーがいくつもあるので一つはノートカバーに使ってます。
文庫本サイズの小さいノートがぴったり入るので重宝します。
でもペンホルダーはないのでペンを挟んでおくと落としてしまったりします。
システム手帳ならカレンダーもアドレス帳もあってペンも収納できますが、厚くなるし中心にスチールリングがあってメモしづらいことも。
今回はノートカバー兼用ブックカバーを本革で作ってみました。
構造は単純で初心者でも簡単でした。
サイズも文庫本カバーとほぼ同じで参考に出来るので型紙作りも簡単です。
左右を折り返すのも文庫本カバーと同じです。
本体は薄くて柔らかい黒い革。(以前購入した黒い端切れ革の3枚セットのうちの一枚で柔らかくて使い途がありませんでした)
ペンホルダーは柔らかい革だと緩んでしまうのでここは少し硬い1mm厚の赤い革です。
黒い革は薄くて漉くのがちょっと難しい。ヘリは返さずにコバを磨いて処理しようと思います。
実は前回、二つ折り財布を作った後で革包丁を新調しました。
クラフト社の秀次です。
クラフト社 レザークラフト用 革包丁(極上) 30mm巾 8668 新品価格 |
使ってみると初心者用キットに入っていた革包丁とは大違い。
どのくらい違うのかは別の記事で紹介したいと思います。
早速裁断です。
裁断する革は正長方形に見えたのですがマットに印刷されているメモリに合わせてみると左右の高さが違います。
型紙を作らずに寸法だけ測って裁断していたらきっとカバーが歪んでしまったはずです。型紙通りに裁断します。
裁断したら床面をトコノールで整えて乾かします。
見開き右側の折り返し部分にしおりや定規を入れる切れ込みを入れます。文庫本カバーの真似です。
ポンチで二か所に穴を開け切り込みを入れます。
上下二か所に切れ込みを作りました。
次は見開きの左側の折り返し部分にペンホルダーになる赤い革を接着して菱目を打って縫います。
ペンホルダーっぽい形になりました。
ホルダーの直径はボールペンを挟んでみて、外れない位置で接着して縫います。(結構適当)
ペンホルダー部分が出来たので上下のヘリを接着してクリップで押さえておきます。
ぺンホルダーの位置のポイントはペンホルダーが文庫本/ノートに干渉しないように少し外側にずれるようにすることです。
そのためカバーの左右の長さは対称ではなくペンホルダー側の方が1センチ長くなります。
本体の縫い作業です。上端と下端を縫います。
見開き左右の折り返し部分は上下ともに接着しておいたので菱目を打ちます。
今回使った接着剤は100円ショップで購入したボンドGクリアーです。
G17より接着力は劣りますが仮接着には十分です。
(化学臭はG17より少ない)
縫い始めると柔らかい革なので真っすぐに裁断したヘリがデコボコになってきます。
縫い終わったコバを横から見てみます。毛羽たっているところもあります。
紙やすりで平らにしてトコノールを塗って磨きます。
コバ処理が終われば完成です。
こちらがコバ処理前。
こちらがコバ処理後です。
だいぶ綺麗になりました。
完成です。
文庫本サイズのノートを入れてペンを付けてます。
合皮のカバーだと寒い時は硬く冷たい感じがしますが柔らかい本革だと手になじみます。厚めの文庫本も入ります。
見開き右側のポケットには栞や小さな定規が入ります。
小型ノートを挟んでます。
中央部分にリングバインダーがないので見開くと平らで定規も使い易い。
本やノートを入れて見たら期待以上の出来でした。
構造が簡単なので実際の作業時間も正味3時間くらいです。
反省点も少し。真っすぐに縫ったはずが二か所ズレている。
(自分的には上手くいったくらい)
縫い方の問題なので柔らかい革という言い訳はできません。
ペンホルダー部分の縫い方が粗いことと角がひっかかること。
角は丸くしておいたほうが良かったようです。
赤い革は1mmの厚さなのでここだけヘリを漉いて接着していればひっかかることはなかったようです。
以上、「革工芸⑩ ノートカバー兼用ブックカバー ペンや定規も収まる」でした。