2022年は各高速道路会社のETC車限定の割引プランが数多く発表されています。期間限定でバイク旅にも使える周遊プランも。
NEXCO東日本のホームページのドラぷら(E-NEXCO Drive Plaza)やNEXCO中日本や西日本もチェックです。
割引のプランだけでなく、料金検索、サービスエリア情報・交通情報などドライブに役立つ情報が満載...ランダムに抜き出してみました。
初めて見る言葉の方が断然多い。
今年は割引プランの数が多い。と思いながらプランを眺めていくと高速料金の割引の仕組みや範囲、優待などいろいろ違います。
基本的なことがわからないと何だかモヤモヤします。
「ドラぷら」「ドラ割」「ドラぷらの旅」も言葉が似ていて違いが良くわからないと言う人も多いと思うんですね。(という自分も何度もサイトを読み直してやっとわかりました)
そこで免許を取得したばかりの人にもわかりやすいように高速道路の割引の仕組みから少し整理してみます。
掲載するNEXCOの割引はETC車限定でETC未装着車は割引になりません。
スッキリ その一
ETC割引の仕組みは大きくわけて二つある
ひとつは事前申し込みが不要な従来の割引
深夜割引・休日割引・アクアライン割引などです。
ETC車載器に有効なETCカードを挿入してインターチェンジの出口ETCゲートを正しく通過するだけ。
車載器に有効なETCカードがセットされていればそのETCカードに課金される仕組みです。他人名義の車(レンタカーも)でも自分のETCカードを車載器にセットしてETC料金所を通れば自分のカードに課金されます。
深夜割引・休日割引は適用時間帯に出口ETCゲートを通ればどちらもETC通常料金の約30%割引になります。
(平日朝夕割引は業務や通勤向きなので今回は省略します)
深夜割引は出口ETCゲートを通過する時間に注意です。うっかりすると深夜割引で7,000円だと思っていた料金がETC通常料金の10,000円になってしまうからです。
アクアライン割引は深夜割引・休日割引より割引率が高いので日時に関係なくアクアライン割引が常に適用されます。
ここまでのETC割引は曜日や時間で決まるのでわかりやすいですね。
もうひとつは事前申し込みが必要な周遊プランなど
E-NEXCOのドラぷらの中の「ドラ割」を見ていくと旅行代理店のサイトを見ているような気分になってきます。
(C-NEXCOではドライバーズサイトの「速旅」、W-NEXCOでは「みち旅」の割引プランです)
ドラ割のプランの中で二輪車限定の周遊プランがツーリングプランです。
新しく発表された二輪車定率割引は周遊プランではありませんが名前の通り二輪車のみ。
ドラ割のプランは申込時にETCカード番号や車載器番号などが必要です。違うETCカードや車載器で走ってしまうと割引されずにETC通常料金に。バイクの買い替えで車載器が替わった時は要注意です。
ドラ割の他の周遊割引プランを簡単にご紹介します。(プランによって条件や優待内容は様々)
NEXCO東日本では北海道の「道トクふりーぱす」、東北の「東北観光フリーパス」、長野の「信州めぐりフリーパス」などが該当します。
これらの周遊プランは対象期間が終了する日まで平日・土日祝日に関係なく申し込めます。ただし混雑が予想されるお盆休みなど一部期間は対象外になっています。
乗り降り自由の周遊プランに加えてホテルの割引や飲食・アクティビティに使える共通利用券をセットにしたファミリー向けに充実したプランです。
ドラぷらにリンクしているサイトに「ドラぷらの旅」があります。ここでは有名リゾートホテルのマイカープランやE-NEXCO直営のサービスエリアにある宿泊施設の予約も出来ます。
外部の宿泊予約システムにも連携していて全国津々浦々の宿泊施設の予約まで出来る。ドラぷらはなかなか優秀です。
スッキリ その二
バイクツーリングならまずはこのETC割引プラン
高速道路料金を安くおさえて1泊~2泊のバイクの旅ならツーリングプランと二輪車定率割引です。
プランのエリア内が乗り降り自由でスッキリしています。
高速道路の乗り降り自由な範囲のICをうっかり過ぎてしまうと範囲外は通常料金が請求されます。
北海道と首都圏だけでもこれだけのツーリングプランがあります。
(中京圏、関西、四国、九州エリアにもまだまだプランがあります。)
ローカルなエリアだと高速道路よりも一般道をゆっくり楽しむ旅も多くなります。首都圏から出発するには高速道路を使ったほうが便利でツーリングプランはお得ですね。
特に東京・神奈川の人に使いやすいプランがツーリングプランの「東名・中央道コースミニ」と「同コースワイド」です。
エリア内乗り降り自由のツーリングプランで走行していてもエリア内のETC出口(路側表示機)では高速料金が表示されます。実際にETCカードに課金される料金はツーリングプラン料金です。
(システム側で乗り降り自由エリアでの通行分は消去されます)
周遊プランの具体的な割引例は「ETC割引でツーリング(後編)」でご紹介しています。(準備中)
スッキリ その三
NEXCO各社は事業多角化で旅行会社のツアーのようにプランを販売している
少し過去に戻ります。
道路公団の分割民営化後、道路会社は大きく3社に分かれました。
東日本エリアの東北自動車道や関越自動車道や圏央道などNEXCO東日本(E-NEXCO)が管理運営しています。
東京・神奈川も走る中央高速・東名高速はNEXCO東日本ではなくてNEXCO中日本(C-NEXCO)が管理運営しています。
(NEXCO以外の高速道路会社)
小田原厚木道路や伊勢湾岸道路などはNEXCOでない別会社が管理運営する道路です。別会社でもNEXCOの割引プランの対象道路もあります。
東京の首都高速と大阪の阪神高速もNEXCOとは別会社です。ただしどちらもNEXCOの割引プランの対象には入っていません。
(首都高速は最初からツーリングコースから外すと割安になってスッキリします。圏央道や湾岸道路で迂回できます)
少し細かい話ですが高速道路という資産は(独法)日本高速道路保有・債務返済機構が所有していて各高速道路会社に貸し付けています。
高速道路会社の主な収入は通行料。他に高速道路建設やサービスエリア事業での収入も。(旧国鉄民営化後、JR各社が事業を多角化して様々な収入を得ているのと似ています)
他に利用者へのサービス事業として各道路会社はそれぞれドライブ旅行ポータルサイトを運営しています。
E-NEXCOは 「ドラぷら」
C-NEXCOは 「速旅」
W-NEXCOは「みち旅」
もうお分かりのようにドラ割の割引プランはE-NEXCOが「販売」している「商品」です。NEXCO各社が様々な商品を販売しています。
高速道路が「商品」になっているのは慣れない感じですがそういう仕組みです。
「ドラぷらの旅」ではホテル予約まで出来る仕組みです。
C-NEXCOの中央高速にあるサービスエリア、EXPASA談合坂にはコンシェルジェカウンターが設置されていてホテル・温泉宿の予約・精算がその場で出来ます。
富士五湖周辺や石和温泉など中央道沿いに広範囲で予約できるのでまだ宿を決めていないという人はここで相談してみるのも良さそうです。
他にもまだあるお得なプラン。
「ドラぷら」でファミリー・カップルに向いているのが高級リゾートホテル1泊2食付きプランと東北観光フリーパスを組み合わせたプランです。(申込締め切り期限が早いものもあります)
旅行代理店のツアーっぽいプランです。
「速旅」のプランには様々なオプションが付いています。
長野栂池高原のつがいけロープウェイの割引がセットになった2泊3日のドライブプランもあります。
料金に含まれるロープウェイ往復乗車券は2名分です。
高速道路料金も約40%も割引。(こちらは前日までの予約が必要)
ゴルフ好きな人には見逃せないのが静岡県ゴルフ場利用券付きドライブプラン。高速道路料金はエリア内は乗り放題のうえゴルフ場利用券(4000円)が付いているんです。(出発エリアにより料金設定が異なります)
NEXCO中日本の速旅ドライブプラン一覧はこちらをどうぞ。
こちらはNEXCO中日本(東名高速や中央高速も)をよく使う人だけでなくても一枚あると便利なカードです。
スッキリ その四
バイクツーリングなら中日本(C-NEXCO)「速旅」の会員登録を済ませると便利
関東在住の人ならC-NEXCOが管理運営する東名高速や中央高速もよく利用します。東名高速・中央高速の割引プランの申し込みは「ドラぷら」ではなくC-NEXCOの「速旅」のサイトです。
ひと手間かかりますが会員登録自体は簡単です。
土日祝に全国の高速道路で使える「二輪車定率割引」も実は申し込みはすべてC-NEXCO「速旅」のサイトになります。(ドラぷらのID・パスワードではログインできません)
二輪車定率割引は車載器管理番号とも紐付けされています。(ETC付きのバイクを複数所有している人やバイクを買い替えて車載器を変えた人は登録内容を変更しないと割引になりません)
関西以西の高速道路を使う人は「みち旅」も登録しておきましょう。
会員IDとパスワード、使用するETCカード番号・ETC車載器管理番号などはツーリング中でも手元に控えておくと便利です。
割引プランを申し込んだ後にツーリングを止めたら早めにキャンセル手続きです。
キャンセルし忘れてうっかり高速に乗るとプラン料金が全額課金されてしまうことも。詳細は「ETC割引でツーリング(後編)」でご説明します。(準備中)
記事の冒頭にあった知らない言葉の羅列をもう一度見てみます。
実はバラバラに見えた言葉もグループ分けされてました。
左側はバイク旅に合う割引プランで、右側はNEXCO3社がポータルサイトに載せている商品名などを上から順に書いていました。
以前よりは言葉の意味もスッキリしたと思います。
以上「ETC割引でツーリング(前編)数あるお得な割引プラン ETC割引の基本からガイド」でした。