革工芸の縫い作業は同じ手順で縫っていた(はずな)のに糸の向きが揃っていなかったりします。
縫い作業を中断し再開した時とかそれまで菱目の上方向に逃がしていた糸を下方向に入れてしまい数目進んでしまったり。
財布程度の小物を作っているのでD.I.Y用に購入した卓上型の万力をレーシングポニーの代用にして使ってます。金属部分に不要な革をあててます。
菱目が潰れてしまうような柔らかい革や小さなパーツなどもそっと挟むと簡単に縫えます。
下の画像は革に溝を掘ってから万力を使って縫ったものです。手持ちよりも糸を引く力を均一にしやすい気がします。
万力をそのまま使うと問題もあります。革工芸用ではないので糸がハンドルや金具にひっかかります。
それにふところ(挟む部分の下側)が狭いので幅のある革は挟めません。
机の上で縫い作業を行っているので卓上型のポニーが便利そうです。ベルト状に長く縫う時も使い易そうです。
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今回は使い慣れた万力を利用して卓上型のポニーを試作してみることにします。
机上だと丁度良い高さです。着脱式にすればD.I.Yと革工芸で万力を共用できます。
試作なので手軽に使える桐の板材で作ってみます。
100円ショップの桐の板材です。
(長さ600mm幅120mm厚さ6mm)
安い桐材は少し反っているものも多いので平らな板を選びました。
使う道具類は
ノコギリ、カッター、木工ボンド、サンドペーパーです。
不要な革生地をポニーの挟む部分に貼ります。
桐材は表面がザラザラしてます。全体をサンドペーパーで磨いておきます。
ノコギリで切る個所を減らしたいので板材の幅(120mm)をそのままポニー本体の幅にしました。
万力のテーブルのサイズを測ります。ここに合う枠を作ってポニー本体をテーブルにはめるようにします。
鉛筆で全パーツのラインを板に描きます。
板をノコギリでカットします。
切りずらい小さいパーツは万力に挟んで切ります。
多少バリがでますがサンドペーパーで整えるので気にせずサクサクッと切ります。
万力で締める部分や強度が欲しい部分はパーツを重ねたりして補強してます。コの字型に接着したパーツは万力のテーブルにはまる部分です。
接着面が斜めだったり凹凸があるとボンドで接着できないのでカッターとサンドペーパーで平らにします。(この作業は時間がかかりました)
すべてのパーツを木工ボンドで貼り付けました。
羽のような板が左右に突き出してますが縫い糸が垂れた時に万力の金具に絡まないように大きくしてます。
最後は革を挟む部分に薄手の革をボンドで貼ります。
桐材の卓上型レーシングポニーの完成です。
挟む部分の長さは約12センチ。手前側に革を持ってきて縫うことも出来ます。万力と比べたら使い勝手は比較にならないくらい良くなりました。
厚さ2mmの革を2、3枚合わせてもしっかり挟めます。桐材の接着はすべて木工ボンドですが強度は思った以上にありました。
羽の下側を横から見てみます。
コの字型の枠がテーブルにはまってます。
ポニーをはめて万力の挟む部分が広がった結果、出っ張っていた金属部分は引っ込んでました!
(羽の出っ張りはもう少し狭くしておけば良かった)
飾り気がないので工具箱にあった文字パーツで「D&S」
万力のハンドルはスライドするとポニー本体に干渉するので紐か輪ゴムでセンターに固定してます。指一本でサッと回せて作業もはかどります。
自分の顔の前(革をポニーの手前側に挟めば胸の前)で縫えて、両手を休めることができます。
柔らかい革のコバ磨きも楽です。
万力自体は小型で集めの杉板にボルトで固定してます。テーブルに固定していないので方向も自在に変えられます。
今回使った万力はもともとD.I.Y用に購入したもので上部が小さなテーブルになっています。ここで金属パーツを叩く作業も出来るのがポイントでした。
テーブルがあったことでポニーを安定してかぶせることができました。参考までにアマゾンではこちらです。
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